クリエイティブ / AI Workflow#020

Sora終了。エンジニアのいないチームが、AI動画ツールを選び直した基準

Soraのサービス終了が発表され、AI動画ツールの再選定が必要になった。技術者のいないチームが、何を基準にKling・Veo・Runwayから選び直したか。判断の物差しを公開します。

J
筑波 次郎
Founder & CEO, arange
2026.6.20 読了 7分
#AI#Video#Kling#Veo#Runway#非エンジニア
! Sora web/app end: 2026-04-26
! Sora API end: 2026-09-24
re-evaluate: Kling / Veo / Runway
pick by use-case, not by hype
#020
TL;DR — この記事の要点
  • OpenAIはSoraのWeb/アプリを2026/4/26、APIを2026/9/24に終了予定。長期運用なら乗り換え前提で考える
  • 2026年の実用トップはVeo 3.1・Kling 3.0・Runway Gen-4.5。単価はKling≈$0.10/秒〜Sora $0.75/秒と幅がある
  • 非エンジニアの選定基準は『一発で使える率(作り直しの少なさ)』『単価』『用途適合』の3つで足りる
  • ヒーロー映像はVeo、量産はKling、細かい制御はRunway、という分担が実務的

ツールが終わる。これはAI時代に何度も起きます。大事なのは慌てないこと。技術者がいなくても、選び直しの物差しさえ持っていれば対応できます。

2026年3月、OpenAIがSoraの提供終了を発表しました。Web/アプリ体験は2026年4月26日、APIは2026年9月24日で終了の予定です。Soraを制作フローに組み込んでいたチームは、乗り換えが必要になりました。

アレンジのクリエイティブチームにエンジニアはいません。それでも、この再選定は問題なく進みました。理由は、ツールではなく**「選ぶ基準」**を持っていたからです。

前提:ツールは終わる。基準は残る

AIツールは入れ替わりが激しい領域です。特定ツールに依存しすぎると、終了のたびに振り回されます。だから持つべきは「どのツールが正解か」ではなく「何を基準に選ぶか」。基準さえあれば、ツールが変わっても判断できます。

2026年の現在地(事実)

まず外部の事実を押さえます。2026年時点で、実用トップはVeo 3.1・Kling 3.0・Runway Gen-4.5。それぞれ強みが違います。

ツール強み秒単価の目安
Veo 3.1プロンプト忠実度・ネイティブ音声・4K。ナレーション/シーンに強い約 $0.15/秒(fast)
Kling 3.0映像の質と複雑な動き、マルチショット。量産向き約 $0.10/秒
Runway Gen-4.5カメラワーク等の細かい制御、キャラ一貫性プラン制
Sora 2写実性は高いが提供終了予定約 $0.75/秒

単価は最大で約7倍の開きがあります。量産する企業ほど、この差が毎月のコストに効いてきます。

非エンジニアのための「3つの物差し」

技術仕様を読み込む必要はありません。見るのはこの3つだけです。

SELECTION CRITERIA — non-engineer edition
1. 一発で使える率(作り直しの少なさ)
2. 秒単価 × 月の制作本数 = 実コスト
3. 用途適合(ヒーロー / 量産 / 細かい制御)
速さより「作り直しの少なさ」を優先

特に①が重要です。生成が速くても、採用できる初稿が出なければ作り直しが発生し、結局トータルでは遅くなります。速さではなく「一発で使える率」で選ぶ——これが現場の実感です。

アレンジの結論:用途で分担する

1つに絞らず、用途で分けました。

  • ヒーロー/ナレーション映像 → Veo 3.1(忠実度と音声)
  • SNS向けの量産 → Kling 3.0(単価と物量)
  • カメラワークを作り込むカット → Runway(制御)

万能の1本を探すより、用途ごとの最適を組み合わせる。

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30分の壁打ち →

量産で破綻させないために

ツールを選んだら、次は品質です。生成物は一定の確率で破綻します(人物の手や顔など)。速くなったからと人間チェックを省くと、品質が落ちる。これは一度やらかしました(失敗ログ #007)。

最終チェックは必ず人が持つ。エンジニアの有無に関係なく、ここだけは外しません。

まとめ

  • Soraは終了予定(Web/アプリ 2026/4/26、API 2026/9/24)。長期運用は乗り換え前提で
  • 実用トップはVeo 3.1・Kling 3.0・Runway Gen-4.5。単価は最大約7倍の差
  • 非エンジニアは「一発で使える率・単価・用途適合」の3基準で選べば足りる
  • 1本に絞らず用途で分担。最終チェックは人が握る

ツールは変わります。基準を持っていれば、毎回ゼロから悩まずに済みます。

J
代表取締役 / Founder & CEO — arange Inc.
筑波 次郎Tsukuba Jiro / Jay

Kaizen Platform 動画事業責任者として上場まで牽引。PKSHA Technology 事業責任者などを歴任。現在はAI動画のパイオニアとして生成AI×動画の最前線で活動し、アレンジを率いる。机上ではなく、現場で動かした記録だけを書く。

FAQ

よくある質問

Soraはもう使えないのですか?
OpenAIはSoraのWeb/アプリ体験を2026年4月26日、APIを2026年9月24日に終了する予定を発表しています。長く使い続ける制作フローには、別ツールへの乗り換えを前提に考えるのが安全です。
結局どのAI動画ツールが一番いいですか?
用途で変わります。2026年時点では、ナレーション付きのヒーロー映像はVeo 3.1、量産はKling 3.0、カメラワークなど細かい制御はRunwayが向く、という整理が実務的です。
費用はどれくらいかかりますか?
秒単価で大きく違います。Kling 3.0は約$0.10/秒、Veo 3.1は約$0.15/秒(fastモード)、Sora 2は約$0.75/秒。量産するほど単価差が効いてきます。
エンジニアがいなくても選定・運用できますか?
できます。各ツールはブラウザ上で使えるため、選定で見るべきは技術仕様より『一発で使える率・単価・用途適合』です。本文の基準表を参照してください。
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