AI実装 / AI Workflow#029

会議で「言ったのに消える」TODOを、録音→抽出→Slack通知で潰した

決まったのに誰もやらない、議事録に残らない、次の会議で「あれどうなった」。その『言ったのに消えるTODO』を、会議録音→文字起こし→Claudeで抽出→Slack通知の流れで潰した。最後の確認だけ人が握る、自動秘書の作り方と限界。

J
筑波 次郎
Founder & CEO, arange
2026.6.27 読了 7分
#AI#Workflow#Automation#Slack#議事録
$ meeting → todo pipeline
! 決まったのに消えるTODO
録音 → 文字起こし → Claude抽出 → Slack
✓ 最後の確認だけ人が握る
#029
TL;DR — この記事の要点
  • 会議で決まったTODOが、議事録に残らず『言ったのに消える』のが一番の損失だった
  • 録音ツール→文字起こし→Claudeでアクション抽出→Slack通知、の流れで潰した
  • 抽出は完璧ではない。担当と期限の確定だけは人が最後に握る設計にしている
  • 目的は議事録の自動化ではなく、『決定が実行に落ちる確率を上げる』こと

会議で決まったはずのことが、誰もやらないまま消える。議事録には残っていない。次の会議で「あれ、どうなりました?」と聞いて、全員が黙る。

この**「言ったのに消えるTODO」**が、会議の一番の損失でした。これを、録音から自動でアクションを抽出してSlackに流す仕組みで潰した記録です。

何が問題だったか

BEFORE — 会議の損失
! 決まったのに、誰もやらない
! 議事録に残らない(書く人の負担と記憶に依存)
! 次の会議で「あれどうなった」を毎回やる

問題は、AIでも人の集中力でもありませんでした。決定が、実行に落ちる導線がなかったこと。議事録を書く担当の負担と記憶に、すべてがぶら下がっていた。担当が忙しければ、決定はそのまま蒸発します。

作った流れ

派手な仕組みではありません。既存のツールを、順番につないだだけです。

PIPELINE
1. 録音ツールで会議を録る
2. 文字起こしにかける
3. 文字起こしを Claude に渡し、アクションを抽出
4. Slack に通知
5. 担当・期限の確定だけ、人が確認

ポイントは、抽出までを全部AIに寄せて、確定の一押しだけ人が残したことです。会議が終わると、決定事項の候補がSlackに並ぶ。あとは人が「これは誰が、いつまでに」を確定する。ゼロから議事録を起こす作業が消えました。

正直に:抽出は完璧じゃない

ここを隠すと、薄い記事になります。Claudeの抽出は、完璧ではありません

  • 雑談と決定事項を取り違えることがある
  • 担当者を空欄のまま出してくる
  • 「検討する」レベルの発言を、確定タスクのように拾うことがある

だから、抽出結果をそのまま実行に回しません。担当と期限の確定は、人が最後に握る。ここは責任の所在に直結するので、自動で確定させると間違ったまま走るリスクがある。AIに任せていいのは「候補を漏れなく拾う」ところまで、と割り切っています。

なぜ完全自動にしないのか

「全部AIでやればいい」とは考えていません。

会議のアウトプットで一番大事なのは、議事録の体裁ではなく、誰がいつまでに何をやるかです。これは人が引き受ける約束そのもの。約束をAIが勝手に確定させる設計は、便利そうに見えて、現場では機能しません。

拾うのはAI、引き受けるのは人。ここを混ぜない。

変わったこと

  • 「言ったのに消える」決定事項が、Slackに残るようになった
  • 議事録をゼロから起こす作業が消えた
  • 次の会議で「あれどうなった」を確認できる状態になった

劇的に賢いAIを入れたわけではありません。決定が実行に落ちる導線を、録音とAIと通知でつないだけ。目的は議事録の自動化ではなく、決定が実行に落ちる確率を上げることでした。

完成度はまだ60%です。抽出精度はこれからも詰める。でも、決定が蒸発する状態からは抜けました。

現場ログでは、こうした実験を毎日続けています。うまくいった話も、こけた話も、そのまま残します。

J
代表取締役 / Founder & CEO — arange Inc.
筑波 次郎Tsukuba Jiro / Jay

Kaizen Platform 動画事業責任者として上場まで牽引。PKSHA Technology 事業責任者などを歴任。現在はAI動画のパイオニアとして生成AI×動画の最前線で活動し、アレンジを率いる。机上ではなく、現場で動かした記録だけを書く。

FAQ

よくある質問

この仕組みで何が一番変わりましたか?
会議で決まったのに誰もやらないTODOが減りました。以前は議事録を書く人の負担と記憶に依存していて、決定事項がそのまま消えることがありました。録音から自動でアクションを抽出してSlackに流すことで、『言ったのに消える』状態を潰せました。
AIの抽出精度は十分ですか?
完璧ではありません。雑談と決定事項を取り違えたり、担当者を空欄で出すことがあります。だから抽出結果はそのまま実行に回さず、担当と期限の確定だけは人が最後に確認する設計にしています。
どんなツール構成ですか?
録音ツールで会議を録り、文字起こしにかけ、その文字起こしをClaudeに渡してアクションアイテムを抽出し、Slackに通知する、という流れです。特別な裏技はなく、既存のツールをつないでいます。
完全自動にしないのはなぜですか?
誰がいつまでに何をやるか、の確定は責任の所在に直結するからです。ここを自動で確定させると、間違ったまま走るリスクがある。抽出と通知まではAI、確定の一押しは人、という線引きにしています。
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