- AIの初期設定は教えられても、実務で使いこなせる人は100人に1〜2人
- 自分の仕事を簡単にするほど“暇”と見なされる——評価体制とAI組織開発が未確立な日本企業のねじれ
- だから現場ログは『実際に何ができたか/現場でどう使うか』を継続的に残す
- 読者は、AI組織開発に本気で、かつ危機感を持つ経営者・事業責任者
なぜ現場ログを作ったのか。理由をそのまま書きます。きれいな話ではありません。
問題①:AIを「使いこなせる」人は、100人に1〜2人
AIの初期設定を教える機会はよくあります。でも、実際に業務でAIをバリバリ使いこなせている人は、体感で100人に1〜2人。設定はできても、現場で回せない。ここに大きな断絶があります。
問題②:自分の仕事を簡単にすると、存在意義が消える
そして、もっと根が深い話があります。自分の仕事を簡単にすると、自分の存在意義をなくしてしまう——というねじれです。
- 8時間かかっていた作業が1時間で終わる。何もしなくてもできるようになる。価値は高い
- なのに、「暇になった」と見なされてしまう
- 日本企業の評価体制とAI組織開発がまだ確立されていないので、この傾向は顕著
結果、あえてAIを使わない方が経済合理的、という判断すら起きる。これは個人の怠慢ではなく、構造の問題です。
だから現場ログ:設定で終わらせない
この状況のお客様を相手にしていると、必要なのは「設定の教え方」ではないと分かります。必要なのは、継続的にAIのナレッジを共有し、「実際に何ができたか」「現場でどう使えるか」までを残すこと。
現場ログは、そのための場所です。ノウハウ紹介ではなく、自分たちが実際に動かして、検証して、こけた記録を残す。設定の先にある「実務で回す」を、実例で見せ続けます。
正直な立ち上げの苦労
このメディア自体の立ち上げも、スムーズではありませんでした。
非エンジニアが立ち上げると、細かい部分が正直わからない。 実行はしてもらえても、うまくいかない時は、スクリーンショットを共有しながら「どの挙動が正しく、何が問題か」を往復する。これがとにかく面倒で——作業自体が1だとしたら、待ち時間が10や20になることもあります。
私は他のAIを併用しているのでそこまで苦になりませんが、それでも1日に何度もAIと会話して待つ。一般的には、ここで暗礁に乗り上げやすい。「AIで簡単に」の裏には、地味な往復がある。これも正直に残しておきます。
誰に読んでほしいか
中小・大企業を問わず、経営者・事業責任者クラスの方々です。AI組織開発をしたい、AIをどう仕事に活かすかを真剣に考えていて、かつ**「このままではやばい」と危機感を持っている**人。その人たちに、設定の先の景色を届けたい。
締め
考えるだけでは、意味がありません。とにかくDoする。そして、DoするならAIと一緒にDoした方がいい。
現場ログは、その実例を毎日積み上げる場所です。うまくいった話も、こけた話も、そのまま残します。