事業開発 / Execution Log#025

AIで8時間の仕事を1時間にすると、なぜか『暇な人』にされる。だから現場ログを作った

AIの初期設定は教えられても、実務で使いこなせる人は100人に1〜2人。しかも自分の仕事を簡単にするほど“暇”と見なされる評価のねじれがある。このパラドックスに抗うために、現場ログをなぜ作ったのか。立ち上げの苦労ごと書く。

J
筑波 次郎
Founder & CEO, arange
2026.6.26 読了 8分
#AI組織開発#オウンドメディア#経営#事業開発#現場ログ
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! AIを使いこなせる人: 100人に1〜2人
! 8h→1h にすると『暇』とされる
答え: 現場の実例を継続的に残す
#025
TL;DR — この記事の要点
  • AIの初期設定は教えられても、実務で使いこなせる人は100人に1〜2人
  • 自分の仕事を簡単にするほど“暇”と見なされる——評価体制とAI組織開発が未確立な日本企業のねじれ
  • だから現場ログは『実際に何ができたか/現場でどう使うか』を継続的に残す
  • 読者は、AI組織開発に本気で、かつ危機感を持つ経営者・事業責任者

なぜ現場ログを作ったのか。理由をそのまま書きます。きれいな話ではありません。

問題①:AIを「使いこなせる」人は、100人に1〜2人

AIの初期設定を教える機会はよくあります。でも、実際に業務でAIをバリバリ使いこなせている人は、体感で100人に1〜2人。設定はできても、現場で回せない。ここに大きな断絶があります。

問題②:自分の仕事を簡単にすると、存在意義が消える

そして、もっと根が深い話があります。自分の仕事を簡単にすると、自分の存在意義をなくしてしまう——というねじれです。

  • 8時間かかっていた作業が1時間で終わる。何もしなくてもできるようになる。価値は高い
  • なのに、「暇になった」と見なされてしまう
  • 日本企業の評価体制とAI組織開発がまだ確立されていないので、この傾向は顕著

結果、あえてAIを使わない方が経済合理的、という判断すら起きる。これは個人の怠慢ではなく、構造の問題です。

だから現場ログ:設定で終わらせない

この状況のお客様を相手にしていると、必要なのは「設定の教え方」ではないと分かります。必要なのは、継続的にAIのナレッジを共有し、「実際に何ができたか」「現場でどう使えるか」までを残すこと

現場ログは、そのための場所です。ノウハウ紹介ではなく、自分たちが実際に動かして、検証して、こけた記録を残す。設定の先にある「実務で回す」を、実例で見せ続けます。

正直な立ち上げの苦労

このメディア自体の立ち上げも、スムーズではありませんでした。

非エンジニアが立ち上げると、細かい部分が正直わからない。 実行はしてもらえても、うまくいかない時は、スクリーンショットを共有しながら「どの挙動が正しく、何が問題か」を往復する。これがとにかく面倒で——作業自体が1だとしたら、待ち時間が10や20になることもあります。

私は他のAIを併用しているのでそこまで苦になりませんが、それでも1日に何度もAIと会話して待つ。一般的には、ここで暗礁に乗り上げやすい。「AIで簡単に」の裏には、地味な往復がある。これも正直に残しておきます。

誰に読んでほしいか

中小・大企業を問わず、経営者・事業責任者クラスの方々です。AI組織開発をしたい、AIをどう仕事に活かすかを真剣に考えていて、かつ**「このままではやばい」と危機感を持っている**人。その人たちに、設定の先の景色を届けたい。

締め

考えるだけでは、意味がありません。とにかくDoする。そして、DoするならAIと一緒にDoした方がいい

現場ログは、その実例を毎日積み上げる場所です。うまくいった話も、こけた話も、そのまま残します。

J
代表取締役 / Founder & CEO — arange Inc.
筑波 次郎Tsukuba Jiro / Jay

Kaizen Platform 動画事業責任者として上場まで牽引。PKSHA Technology 事業責任者などを歴任。現在はAI動画のパイオニアとして生成AI×動画の最前線で活動し、アレンジを率いる。机上ではなく、現場で動かした記録だけを書く。

FAQ

よくある質問

なぜ現場ログを作ったのですか?
AIの設定方法を教えても、実務で使いこなせる人はごくわずか(体感100人に1〜2人)だからです。継続的に『実際に何ができたか・現場でどう使うか』までを残すことで、設定で終わらせない場所を作りたかったからです。
『AIで暇になると評価されない』とはどういうことですか?
8時間の作業が1時間になっても、評価体制が追いついていないと『暇になった』と見なされてしまう。結果、あえてAIを使わない方が合理的、という判断すら起きます。この構造自体を問題として扱っています。
立ち上げで何に苦労しましたか?
非エンジニアが立ち上げると、細かい挙動の正否が分からないことです。実行はしてもらえても、つまずいた時はスクリーンショットを共有しながら『何が正しく何が問題か』を往復する。作業が1なら、待ち時間が10〜20になることもあります。
誰に読んでほしいですか?
中小〜大企業を問わず、経営者・事業責任者クラス。AI組織開発を本気でやりたい、AIを仕事に活かしたいと考え、かつ『このままではやばい』と危機感を持っている方です。
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